2008年07月10日

オキナワモズク由来フコイダンによるピロリ菌の付着阻害

【方法】

山本佳洋氏らは、オキナワモズクから得たフコイダンを噴霧乾燥することにより、ピロリ菌効果削減作用についての試験を行ないました。

ここで得られたフコイダン含量は75%以上であり、その他の成分としてナトリウム、マグネシウム、カルシウムなどが含有されており、0.5gずつ分包しました。

被験者は通院する7名の内視鏡で胃潰瘍を有することが認められる患者で、平均年齢53歳です。

フコイダン分包を1日に2回、食間に3ヶ月投与しました。

フコイダン投与前と投与後のピロリ菌の感染の程度については、13C-尿素呼気試験法を用いてピロリ菌のウレアーゼにより生じるδ-13C値の測定を行い判定しました。


【結果】

ピロリ菌の感染の程度をフコイダンの投与前と投与後に13C-尿素呼気試験を行い観察しました。

この結果、7例中4例でδ-13C尿素値の現象が確認され、他の2例はわずかに増加しました。 

残りの1例は脱落により不明でした。

このように、フコイダンによりピロリ菌の感染の程度を軽減する傾向がみられました。

この研究は、慢性の胃潰瘍に対しての治癒促進効果を目的に並行的に行なったものですが、ともに良い結果が得られています。

さらに、山本佳洋氏らは、ほぼ同じような試験を行い、ピロリ菌の感染が低減されることを確認しています。

この実験では、ウレアブレステスト(尿素呼気試験法)において、ピロリ菌陽性患者11名(男性6名、女性5名)のボランティアにヘルシンキ宣言の趣旨に沿った説明を行い、応諾を得た後に試験を行いました。

被験者の年齢は、26〜61歳までで、平均年齢は46歳でした。

試験は、被験者をA群とB群とに分け、各試験区でクロスオーバー法による一定期間飲用後、ウレアブレステストによって-13C値の測定を行い、判定しました。

被験者にはフコイダン含有茶かプラセボ(フコイダン未添加のお茶)を1日1本、それぞれ飲用させました。


その結果、フコイダン含有茶の飲用によって明らかに13C値の低下が認められたのに対して、プラセボを飲用した群では飲用前の値と殆ど変化が認められませんでした。

特に、各期における13Cの平均値を比較しますと、飲用前では20.9、プラセボ飲用後で20.3であるのに対し、フコイダン含有茶飲用後では約半分の10.8にまで減少しました。

また、プラセボ飲用後とフコイダン含有茶の飲用後の値について検定を行なった結果、危険率4%以下で有意差が認められました。

さらに、各飲用期についての値をみますと、プラセボからフコイダン含有茶を飲用したA群では右下がりの傾向を示し、フコイダン含有茶からプラセボを飲用した群ではV字型の曲線となりました。

この群では1例ではありますが、フコイダンの摂取により13Cの値が0となり殺菌効果が考えられました。

このことは、1例だけですので、更なる検討が必要でしょう。

このように、プラセボ飲用群の13C平均値は飲用前の値と変化がなかったことから、ここで得られた効果は、フコイダンによるものと考えられます。

このことから、フコイダンを日常的に摂取することは、胃の健康の維持やピロリ菌の関連する疾病を予防する意味でも有用であると考えられます。

2003年に、Shibata et al.によるネズミの一種である Monngolian gerbil に対するピロリ菌の感染阻害効果に対するオキナワモズク由来のフコイダンの効果についての報告がみられます。



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